理工学研究科博士研究員(農学部与那フィールド・ポスドク研究員)の小林峻さんが第17回日本哺乳類学会奨励賞を受賞しました。この賞は日本の哺乳類学の発展に寄与する優れた研究活動を展開し、今後の活躍が期待される若手に授与されるものです。
小林さんは、東南アジアから九州にかけて分布するトビカズラ属の1種であるウジルカンダの送粉様式を、分布域を網羅するように調査し、コウモリ媒と思われていた本種が、各地で異なる哺乳類に送粉を依存していることを明らかにしました。また、同属他種の調査を行うことで、アジアに分布する種の中には、非飛翔性哺乳類に送粉を依存する種が複数あることを明らかにしました。さらに、沖縄県各地で行ってきた動物の生態学的研究や、希少生物の保全に関する研究も行ってきました。今回の受賞は、これらの研究活動やその成果、国際的な活躍とともに地域へのアウトリーチも積極的に行って来たことが評価されたものです。
2019年9月15日(日)から18日(水)に中央大学において開催された日本哺乳類学会2019年大会において表彰式と受賞講演が行われました。