琉球大学では、平成30年度採択の大学の世界展開力強化事業において、COIL型(オンライン国際交流学習)教育手法を活用し、ハワイ大学9校、グアム大学、パラオ地域短期大学、ミクロネシア連邦短期大学、マーシャル諸島短期大学と連携して太平島島嶼地域の持続発展に資する人材育成を行っており、新型コロナウイルス感染症による影響を受ける中、3月4日から22日の日程(事前研修、事後研修含む)で短期派遣・受⼊学⽣交流プログラムをオンラインで同時開催しました。プログラムには、連携大学7名(ハワイ大学ヒロ校4名、ハワイ大学カウアイコミュニティカレッジ2名、グアム大学1名)、本学学生8名(うち1名パラオ共和国の留学生)の計15名が参加し、全て英語で行われました。
同プログラムは、SDGsに関する太平洋島嶼地域の共通課題について理解を深めることを目的としており、本学大教員、連携⼤学教員、本学卒業⽣らと連携して「⾥海⾥⼭」、「景観と防災」、「海の資源管理」、「移⺠とソフトパワー」、「⾔語復興」、「沖縄の歴史と⽂化」、「リーダーシップ」等のテーマで講義を提供しました。太平洋地域とは実質的な時差が少ないため、講義は同時配信で行い、参加学生同士が頻繁に交流できるようグループディスカッション等を多く取り入れました。
また、対⾯での学⽣交流内容に代わるものとして、バーチャル・エコキャンパスツアー、南風原高校と八重山高校による舞踊披露とバーチャル意⾒交換会、ハワイ⼤学院⽣3名と教員1名によるバーチャルリーダーシップ研修を⾏いました。これらの学⽣交流に対して、学⽣からは、「プログラムを通して沖縄の伝統的な⽂化について知ることができた」や「もっと沖縄について知りたくなった」といった感想が寄せられました。
プログラムのまとめとして、各チームがSDGsの中からテーマを選んで地域での具体的な取組事例を紹介する最終発表を行い、参加学生全員がプログラムを修了して単位を取得しました。全体の感想として、参加した海外の学⽣からは「全てのクラスで学ぶことが多く、また学⽣同⼠の交流が楽しかった」や、「⽂化や⾔語のバックグラウンドが異なる同じ学⽣たちと、協働学修を通して学べる貴重な経験となった」といった声が聞かれました。