琉球大学では、ビジョンである「地域とともに豊かな未来社会をデザインする大学」の実現に向け、地域社会とのコミュニケーションの場として位置づけて琉大未来共創フォーラムを開催してきました。またSDGs達成への貢献に取組んでいくため、令和2年2月にSDGs推進室を設置し、同年12月に開催されたキックオフを皮切りに、毎回テーマを変えSDGsシンポジウムを開催し、今回は第4回目として社会貢献をテーマとする「琉大未来共創フォーラム:琉大SDGsシンポジウム2021 ~沖縄らしく・世代を超えて・よく生きられる社会を目指して~」を開学記念日の令和3年5月22日に開催しました。
COVID-19感染拡大という状況を踏まえ、感染拡大防止に配慮した対面とオンラインの併用方式で実施され、約250名(会場約50名、オンライン約200名)の本学学生・教職員、高校生及び企業の方が参加しました。
オープニングの牛窪潔理事の挨拶の後、第一部の基調講演「世代を超えて、すべての人が、自分らしく、よく生きられる世界へ」では、SDGパートナーズ 代表取締役CEOの田瀬和夫氏から、SDGsが出来た歴史的な背景、17の目標、169のターゲットよりも、どんな世界を実現したいのかを理解し自分の社会的存在意義を明確にすることの重要性、そして行動に移すための3つの新しい思考等が示されました。
第二部の琉球大学の取組み紹介では、「ICTを活用した離島教育環境改善について」を地域連携推進機構 背戸博史教授より、「高大連携による沖縄未来社会創生シンポジウム」について教育学部 濱田栄作教授より、「国際協力としての取組み」について保健学研究科 上原真名美さんより、そして「子育て支援アプリ・サポまるの開発」について人文社会学部 島袋鈴菜さん、理工学研究科 吉田裕行さん、理工学研究科 杉浦伊織さんより報告がありました。
第三部はOKINAWA SDGs プロジェクト(OSP)との共同企画として、「沖縄らしいSDGs 取り組みを”見える化”する」をテーマにしたディスカッションが行われました。話題提供として、株式会社琉球新報社の黒田華記者、沖縄県企画調整課 SDGs推進室の島津典子室長、ケイスリー株式会社の幸地正樹代表取締役社長CEO、そして研究推進機構研究企画室の羽賀史浩上席URAより、沖縄県が令和3年度SDGs未来都市に選定されたことやTHEインパクトランキングを使った取組みの見える化などの事例紹介があり、続くディスカッションでは、実際の社会課題を解決するためには、取組みによる社会的インパクトの見える化が重要であること、ステークホルダーで議論して作り上げる沖縄県にとってのモニタリング指標が必要であることなど活発な議論が繰り広げられました。